2か月くらい前、新宿で打ち合わせをして帰宅途中の出来事。
その日はパスモを忘れたため新宿駅で乗車券を購入した。当然のことだが会社経費なので領収書を受け取る。
電車の中で過ごすこと30分強。
町田駅で降りて乗車券を探すと、あらら 乗車券が見当たらない。ポケットに入れたっけ?
よくよく探すも見当たらず、仕方ないから領収書を見せて説明すれば分かってくれるだろうと思い改札へ。
領収書を差出し「すみませんが乗車券が見当たらないんですが…」
すると領収書を見るでもなく、すかさず「では新宿からの料金をもう一度払っていただきます」
「はい~? …領収書あるんだけど…」
「でも払っていただきます」
説明など聞く耳持たん! という感じ。
客は不正をするものと決めてかかっているようにも聞こえる。
その自信に満ちた物言いは、おそらく会社の規則でそのように決まっているのだろう、自分に間違いはないと言わんばかりだ。
以前 航空会社のビデオ撮影で地上職の女性スタッフにインタヴューをしたことがあった。
彼女曰く「私たちの仕事は、旅の入り口であり旅の出口なんです。だからお客様が安心して気持ちよく旅立てるよう、また旅から帰ってきたお客様の楽しい思い出をこわすことがないように努めています」というようなことを言っていて思わずうなってしまったことを思い出した。
ウォルト・ディズニーの有名な言葉。
「ゲストがディズニーランドに来た時よりも、もっと素晴らしい笑顔で帰ってほしいんだ」
家族とだったり友達とだったり、1日ディズニーランドで遊んで楽しかった思い出を胸に帰路に就く人たちは多いはずだ。
実際東京ディズニーランドのお土産を両手いっぱいに抱えて件の電車に乗っている人たちを見かけることもよくある。
そんな乗客がもし乗車券をなくしてしまって同じ対応をされたとしたら楽しかった1日の思い出は、台無しになってしまうのだろうな。
そんなことを考えるとまさに交通機関というのは旅の入り口であり出口でもある。
私は、件の鉄道会社に電話して会社の規則や係員の対応について聞いてみようと思ったが、あまり期待できそうにないかな…そんなことを思ってやめた。
会社の規則か組織風土かあるいは係員の問題かはわからないが、もうちょっとだけ人を思いやる気持ちがあったら良かったのにとつくづく思うのでありました。
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